コンクリートに埋込まれたアンカーを「ヌッキー」引抜工具で
簡単に抜取る工法
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仮止めで埋込まれたアンカーをそのまま放置 すると、サビで構造物の外壁を汚したり、しい ては躯体のコンクリートにひび割れを発生さ せる原因になります。これまでの、こうした難 問を一挙に解決した独特の工法です。 |
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仮設工事等に使用し、その後不要になったアンカーをコンクリート躯体中にそのままに放置しておくと、アンカーとコンクリートとの境界部分あるいは雄ネジの場合にはアンカーそのものから雨水が浸入し、アンカーを腐蝕膨張させて、躯体コンクリートにひび割れを発生させます。
また、同様の理屈から、躯体コンクリートの中性化による劣化を同時に促進し、躯体コンクリート中の鉄筋を腐蝕膨張させます。
さらに、躯体コンクリートからのアンカーの突出部分を切断しても、アンカー切断面にはメッキが施されていないので、上記の現象は促進されます。
これらの悪循環によって、アンカーを施工した部分のコンクリートの劣化は一層激しくなり、美感が著しく悪化するなど、コンクリート母材の耐久性に著しい悪影響を与えます。
これらを防止するには、不要になったアンカーを撤去し、その箇所の跡(孔)にはモルタルまたはセメントミルクを注入するなどして、できるだけアンカー施工前の状態に戻してやることが最も良い方法です。
本工法は、不要になったアンカーを簡単に撤去することを可能とした工法で、アンカーを撤去した跡(孔)は上記の入材などを用いて充填すれば、躯体コンクリートの耐久性(コンクリートの中性化・鉄筋の腐蝕)をアンカー施工前の状態にまで高めることができます。
代表取締役会長 川瀬清孝(前・新潟大学教授 工博)
社団法人 日本建設あと施工アンカー協会審議委員
- 1.躯体に埋込まれたカットアンカー(本体打込み式)のめねじに、「スリーブ本体」をねじ込みます。
- 2.その上から、スリーブに挿入する「ロッド」を、アンカー底部のコーンに到達するまで回転させます。次にロッド上部の六角頭をスパナ掛けすることによって、ロッド推進力の反作用でコーンを押さえつけ、カットアンカー本体とコーンを切離します。
- 3.カットアンカー本体は、引抜きハンドルを両手で左右に揺さ ぶりながら躯体から引上げます。
- 4.躯体の穴に残されたコーン は「専用抜取りホルダー」ではさみ取り、あとはブラシで穴中を清掃、モルタル、エポキシ樹脂 などを埋込み補修して完了です。